未完成発明は引用発明となり得るか

未完成発明は引用発明となり得るか-平成10年(行ケ)第401号 審決取消請求事件(平成13年3月28日口頭弁論終結)「タピオカ澱粉」事件

【勉強会で取り上げた判決の紹介】

本判決は、特許法第29条の2の拒絶理由の引用文献に記載された発明が、未完成であると認定され、特許庁の判断が覆ったケースである。引用文献に本件発明の構成要件が全て記載されているとしても、それらの構成要件が反復実施して目的とする技術効果を挙げることができる程度にまで開示されていないときは、未完成発明を引用したとして拒絶理由を回避できることを示した重要な判決と考える。本判決では、原告と被告と双方から提出された実験データの有効性が論じられており、裁判において実験データを提出する際の参考になる。

執筆者 松田 豊治  ユアサハラ法律特許事務所

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